家計の管理ってどうしてる?家計簿からはじめよう
あなたは家計の管理をどういった方法で行っていますか?
家計簿でしょうか。それともどんぶり勘定でしょうか。
もし、これからあなたが蓄財をしていきたいのなら、家計簿での管理をオススメいたします。
家計簿での管理には、紙とエクセル、アプリなどがありますが、本記事ではアプリの家計簿をつけることを推奨しています。
なぜ家計簿アプリで家計管理すると良いのか、解説していきますね。
そもそも「家計」とは?
よく「今月も家計が火の車だ」とか、「家計のやりくりが大変」などといますが、そもそも「家計」ってどういう意味なのでしょうか。
まずは今回の記事の大前提として「家計とは」という言葉の定義を確認しておきましょう。日本銀行のホームページによると、家計とは「各世帯で行われている経済活動(収入・支出・投資・貯蓄)を行う主体を指します。」とあります(日本銀行ホームページ「教えて!にちぎん」より)。
つまり平たく言うと収入を得てそれを消費したり投資したり預貯金したりする家庭など、ということですね。
まず家計簿をつけることからはじめよう
家計の管理をしっかり行わないと、なかなか思ったように計画的貯蓄がしにくいものです。
お給料などの収入は多くの場合、月に1回、1か所からといった具合に特別管理しなくてもわかりやすいことが多いですが、支出はそうはいきません。
現金取引だけではなくクレジットカードで時期がずれて請求が来たり、交通系ICカードで前払いチャージしたり、口座振替で定期的に引き落とされたり、近年だと○○ペイのように電子マネーでの決済なども代表的な支出項目になってきています。
家計における支出は実に多様化しているのです。
前払いや後払い、現金払い、年に一度の大きな請求などが混在していると、あっという間に管理がごちゃごちゃになってしまいます。
そこで、大事になってくるのがやはり家計簿なのです。支出の仕方の多様化が進む現代においては家計簿の必要性がさらに増してきています。
マネープランの整理が、ライフプランの整理に
ただ、目的もなく家計簿をつけるだけではいけません。家計簿は先月どういった収支だったかなどを把握するための、いわば過去の検証です。
未来に向けたマネープランの作成が重要なのです。
これにくわえ、今月今年はどういった収支を目指すのか、という目標が必要です。
この目標がないと、例えば月に5万円貯蓄ができた、という結果が出た場合にそれが適切だったのかどうかがわからないためです。
ではどうやって目標を設定するのでしょうか。
この目標こそ「なんとなく」で設定しては絶対にいけない部分です。
貯蓄目標とは、例えば5年後に住宅購入の頭金500万円を貯めるためであったり、10年後の子どもの大学費用4年分600万円を貯めるためであったり、30年後にやってくる老後に2000万円を貯めるためであったり、という具体的な目標金額を複合的に組み合わせて逆算して設定するものなのです。
この目標額設定はなかなか頭の中で計算しても難しいので、統計数値などを使ってライフプランシミュレーションを作ることを推奨します。
フリーソフトなどを使ってセルフで作成するも良し、自分で作ると主観が入りすぎて不安という場合にはファイナンシャルプランナーに作成してもらうのも良いでしょう。
この長期的なマネープランの作成にしっかり時間を使って「根拠のある貯蓄目標額」が完成するからこそ家計簿が活きてくるのです。
家計簿をうまく運用するコツをご紹介します
家計簿をつけることを推奨するにあたって少し前提となる話が長くなってしまいましたが、ここから具体的な家計簿運用にあたってのコツをご紹介していきますね。
いくつか種類があるので1個1個解説します。
エクセルでレシートを管理
まずはコツの1つめ。スーパーのレシートをエクセルに落とし込む方法です。
手打ちで少し大変なのですが、商品名と価格だけでなく値引き額も入れてどのくらいお得に買えたのか、という点も入れると達成感があり、より良いかもしれません。
このエクセルをスクリーンショットして、スマホに保管するとか、ドロップボックスなどのクラウド上に保存しておきましょう。
支出が管理できるだけでなく、次回買い物に行った際に以前買ったときの金額と比較できたり、家にストックがあるのに無駄に買い増してしまったり、ということが防げます。
貯金の目標金額を決めておく
コツの2つ目は貯金の目標金額をあらかじめ決めておく、というものです。
「余った分は全部貯蓄」といった形式にしてしまうとゴールが見えず、どこまでも節約し続けなくてはならなくなり、非常に生活が窮屈になってしまいます。
なかにはストレスが溜まりすぎて爆発し、とてつもなく高価で贅沢な買い物をしてしまう、なんていうことになってしまう方もいます。
そこであらかじめ貯蓄目標を決めておいて先にそれを貯蓄口座に移してしまってから、残ったお金は全部当月に使っていい、という方式にすると良いです。
ライフプランが実現するのに十分な貯蓄さえしてしまえば、それ以上の貯蓄をする必要がないとわかるので、不必要な倹約をせずに済むのです。
家計のやりくりというのは長距離マラソンのようなものなので、このコツが途中で息切れせず走りきるために重要な役割を担っているのです。
食材の購入状況を管理し食費の変動を減らす
3つ目のコツは食材の購入自体をパターン化して管理し、食費の変動を減らすというものです。
毎月変動してしまいがちな分野だからこそ、ストックする食材をリストアップし、価格が安い時に購入、冷凍保存を活用しながら使っていくというものです。
突発的に高いときに買わないよう「いくらしたのか」「買った日付」「品目」といった項目をルーズリーフやノートなどにリストアップしておくと、食費の平準化や節約につながっていくでしょう。
ストレスなく気軽につけられるよう身近に家計簿を用意
4つ目のコツをご紹介しましょう。家計簿とは最初慣れないうちは面倒だし億劫で、なかなか継続させることが難しいものだと思います。
そこでできるだけストレスなく思い立ったらすぐにとりかかれるよう、身近なところに置いておく、というのがコツなのです。
何かを「しながら」とか「ついでに」できることが望ましいので、例えばテレビを見ながらできるよう、ソファーテーブルの上に置いておくとか、帰ってからすぐとりかかれるように手洗いうがいを済ませる洗面台の近くに置くのもいいでしょう。
帰宅後の動線を意識し、何かの「ついで」や何かを「しながら」とりかかれるようにすると便利でしょう。
また、家計簿のノートやルーズリーフだけ置いてあっても「あれ?ペンはどこ?」「計算機がない…」となってしまうと「後でいいか」とやる気が削がれていってしまいます。家計簿を配置する場合はペンと計算機もセットで置くようにしましょう。
あまり細かく項目を設定しすぎない
家計簿をうまく運用する上での最後のコツは、最初は項目を細かく設定しすぎない、ということです。
たとえば食費です。食費って細かく分けていくといろいろな項目ができてしまいますよね?「野菜」や「飲料」、「お菓子」や「外食費」といった具合に。
最初から気合を入れて項目を細分化しすぎると、疲れてしまいます。
いったんは無理をせず、「食費」というざっくりした項目にしましょう。続けていくうちに「外食費」を分けるのはどうしても我が家にとっては大事だな、など気づきがあった場合に少しずつ加えていけばいいのです。
そうすることで「自分なりの項目分け基準」が見えてくるでしょう。
継続して家計簿をつけるオススメの方法
前章では家計簿をうまく運用する上でのコツをご紹介しました。本章では、家計簿を継続的につけていくために有効な、家計簿の具体的なつけ方について解説していきます。
手書きノートで家計簿をつける
一つ目のつけ方は手書きノートによるものです。
まずは1ページ目に書くこと、それは年間100万円貯めよう、など年間の目標金額を書くことを推奨します。無理な目標ではなく、手の届きそうな目標にして毎日ノートをめくるたびに確認できモチベーションの維持につながります。
2ページ目、3ページ目にはいよいよ毎月の家計簿をつけていきます。
横列には食費、日用品、娯楽費、特別費、お小遣い、教育費など項目を書いていき、毎日1日の合計額を書いていきます。合計額しか書かないので1日縦1行で済みます。
とてもシンプルで明確ですね。
この1行だけで家計の無駄が浮き彫りになります。
前述しましたが、項目はできるだけ少なくすることを推奨します。
4~8項目くらいがちょうど良いと思います。週ごとの小計欄、月末の合計欄は後で集計するときに便利なのであると良いでしょう。
ひと月が締まったら今度は年間家計簿というものを作成します。
これは別ノートにせず、最後の見開きページなどに作ると良いでしょう。
この年間家計簿はキャッシュフロー(収支)を計算します。
横軸は1月、2月、3月と月ごとにして縦軸の一番上に給与など入ってくるお金を書き、その下に支出欄を書きます。
収入から全支出を引くとその月が黒字だったか赤字だったかがわかりますね?その金額を記し、最後に銀行残高を書きます。
毎月残高が推移していく様子が見て取れるので問題点を見つけやすいのです。
以上がノートの場合のおすすめしたい家計簿の書き方です
EXCELで家計簿をつける
具体的な家計簿のつけ方2つ目は、エクセルによるものです。
エクセルで管理すると何より集計が楽です。計算式さえ入れておけば自動的に足し算引き算などをしてくれますからね。
手書きのノートよりもさっとすぐ開けないという点ではデメリットですが、計算が省けたり、書き間違えたりしても消しゴムや修正液を使わず上書きするだけで連動している合計額なども瞬時に変わります。
構成自体は前述したように「収入欄」「支出欄」「収支欄」「残高欄」があれば手書き仕様と大きく変えなくても良いでしょう。
家計簿アプリで家計簿をつける
最後にスマホによる家計簿のつけ方について解説します。
パソコンよりスマホのほうが触っている時間が長いな、という方におすすめなのが家計簿アプリです。
家計簿アプリはノートに家計簿表を作ったり、エクセルで計算式を作ったり、という手間が省け、ダウンロードしたらあとは入力するだけ、という手軽さです。家計簿アプリは基本的に無料で使えるものが多く、ノート代がかからないのもいいですね。
完成品なので自分でカスタマイズできる幅は限られている、というのがデメリットでしょうか。
特に「家計簿アプリ」がおすすめである理由
冒頭でも申し上げましたがスマホアプリによる家計簿管理がやはりおすすめです。
なぜかというとメリットがほかにもいろいろあるからなのです。ノートやエクセルにはマネできない、家計簿アプリならではの魅力をお伝えしましょう。
その場ですぐ支出を入力可能
出費とは、レシートをもらったその場で記録に残さないと忘れたり支出明細をなくしたりしてしまいがちですよね。
そんなときにアプリタイプの家計簿であればその場で携帯に入力できます。
帰ってからPCに入力、帰ってからノートに書く、というタイムラグがなくなるので面倒臭さが半減します。
アプリによってはレシートの写真をパシャっと撮るだけで項目や金額が反映されるものもありますので作業時間短縮になり便利ですね
共有機能、カード連携などさまざまな機能がある
家計簿アプリによる家計簿の中には家族間で入力内容を共有できるものがあります。
配偶者に見られる前提だと、無駄な買い物はやめようかな、と自動的な節約につながるかもしれませんね。
また、クレジットカードでの精算が多い方には朗報なのですが、クレジットカードと連携して、カード支払いをしたら自動的に家計簿をつけてくれるという機能を持っているアプリもあります。さらに手間が省けて正確性も上がりそうですね。
自動計算され、わかりやすいビジュアルで整理がはかどる
家計簿アプリは支出を入力すると自動計算してくれるため、計算ミスもなく、支出を棒グラフや円グラフなどビジュアル化してくれます。
これによって、例えば「今月はスマホを使いすぎたな…」であったり、「今月は冷暖房費を使いすぎたな…」であったりという、傾向をつかみ対策を考えるきっかけを与えてくれます。
家計の管理は、まず家計簿をつけることからはじめよう
最後にまとめとなりますが、まずは家計の実態をしっかり把握し、目標目的を持って貯蓄するため家計簿をつけましょう。
その方法は手書きノートやエクセル、アプリなど様々ですが、私としては家計簿アプリがおすすめです。
いろいろな家計簿アプリがありますので、まずはダウンロードして試しに使ってみましょう。あなたにとって「しっくり」くるアプリが見つかりますように。
家計簿をアプリで共有するメリットや、アプリの選び方をご紹介します。
皆さんは、家計をどのように管理していますか?
ご夫婦やカップルのどちらかが管理している場合も、家計の把握は共有した方がメリットは大きいです。
家計管理のコツは?家計管理をする上で踏まえるべきポイントをご紹介
毎日繰り返されるお金を使う機会。節約しようと誓って、1円でも安い食材を買おうとしても何日も続かず、結局家計には思うようにお金が貯まっていないということも多いものです。